学校は何のためにあるのか

先日、昨年行われた洋上フリースクールである「グローバルスクール」から帰ってきた生徒と「帰航後にまたいこな」と約束していたケーキを食べに京都駅に向かった。

出航前は不安いっぱいで泣きじゃくっていたのに100日の船旅でココまで表情が変わるのかと思うほどの成長で、改めてこのプロジェクトの効果と存在に関心を持てた。

彼女も元不登校だが、この10年くらいは本当によく不登校の子と会う機会が多くなった。それはうちの船以外でもだ。元々出会うことが難しい不登校、引きこもり問題。

そもそもこれを見ている人は、不登校と聴くとどんなイメージがあるだろう?

スポンサーサイト

カテゴライズする気はさらさらないが、不登校は天才多し

「不登校という選択は立派な社会抵抗活動」雨宮処凛

とにかく僕は彼らに対して嫉妬にも似たリスペクトにかかることが多い。グローバルスクールには不登校・引きこもりだけではなく、ただ単に人とのコミュニケーションが苦手という人もいれば、自分を変えたいという人もいたり、自傷行為経験者、精神疾患などを患っている人もいる。もちろんこれ以外でもそういうものを持っている人もいるし、そもそもカテゴライズなどは出来ないししたくないが、有るとしたらグローバルスクールにはいるか入らないかくらいだろう。わざわざ志望動機書まで真剣に書いて地球一周に行く人の覚悟も勇気ももの凄いものがある。毎度それらを見ては胸を奮い立たされている。

そもそも僕が初めてこのプロジェクトの担当をやり始めたのは2011年の震災後に出航した73回クルーズだった。今考えても10何期生まであるグローバルスールの中で自分の生徒たちを選べるとしたらどのクラスをチョイスするかと聞かれても迷わず73回クルーズの3期生を選ぶだろう。それくらい刺激的な毎日だった。少なくともこれまで10回乗ったクルーズの中で一番心を使っていて、横浜帰航の際、立ち上げ人に再会したときは全員無事に帰って来れたことに号泣したのを覚えている。

個人としての力や意識が高すぎて、周りと馴染めず、人一倍優しいからその苦汁をたったひとりでなめてきた人らが多い。だからその力に気付ける人たちに出会ったとき、ようやく遠慮を解き放ち、その魅力を存分に発揮できるようになる。僕自身、担任として乗船したはずなのに、彼ら彼女からは教わることしかなかった。

聴いたこともない病名をつけられた子、親との確執やトラウマで苦しんでいた子、もっと話したかったのになかなか心を開いてもらえなかった子、思いっきり怒られた子、生きることにしてくれた子。

おかげでその後もっと知りたいし、みんなと話したくて心理カウンセラーの学校に通い、資格も取ることが出来た。

学校は必要なのか

想えば学校を卒業してから10年以上余裕でたつが、今まで繋がれている同級生も少なくなった。なかなか時間とお金を使って共有できることのある仲間を学生時代に築くと言うことは困難なのかも知れない。それに比べて大人になってからの仲間は実にいい。今自分が求めていることを共有でき、全く知らなかったセカイにも繋げてもらえる。

昨年SEALDs KANSAIの後に継続する民主行動ではTeens Soulのメンバーに会った。高校生の世代を中心に組織された団体なのだが、この子たちとのミーティングが実に意見が飛び交い刺激をもらえる。聴けばその子たちのほとんどが学校に行っていない。どんな親のもとそだったかというと、エコハウスを自分たちで造ったり、海外生活がほとんどな親だったりと様々だった。いわゆる普通校に通うようなスタイルではなく、子どもたちのやりたいことに焦点を当て、思う存分やらせてもらえる。だから行動力や意見を出すことが突飛して発達して大人顔負けの提案力まで持つようになったのだ。

それではそもそも学校ってなんなんだろう。この15年近く、若者の夢や悩みを聴いてきたが、昨今ではやりたいことや悩みがない人もいるくらい、それぞれのこの力は下がってきているようにも伺える。だったら学校はない方がいいんじゃないか。

僕の両親は教師をしていたが、二人ともその激務と心労で早期退職している。大変なところは散々見てきた。鬱も多く、学校側や教育委員会と親御さんたちの板挟みに遭い、本当に教えたかったことを教えている教師はどれくらいいるんだろう。その分仲間で教師を続けている人らには敬意を表したい。

軍事教育がそのままに集団の意識を強め、個々が見えづらくなる現状。だったらどんなものが子どもたちにとって必要な環境なんだろう。

教育について考えるイベント

そんな教育の企画を大阪の勉強会で行う。

人生出会い。これは人だけに限ったことではない。環境や好きなことも入るだろう。

先述したグローバルスクールの卒業生しかり、様々な環境に出向いて何かを共有することを知ってしまった若者たちはようやくこの世界に希望を抱くことが出来る。そしたら後はその増やせた選択肢の中から人生を選べばいい。人の繋がりは様々環境に繋いでくれる原体験をくれる。

海外は勿論日本にも刺激的でのびのびとした教育を伝える空間がある。そんないくつかの例を教育コーディネーターの方から学ぼうというものだ。

以前リスペクトするカウンセラー仲間から紹介してもらった本「生きる力の強い子を育てる」。ここから教育の幅や深さを学んだ覚えがある。

若かりし頃にどんな大人や学びに出会えたのか。誰かに言われたとおり生きていてはなかなか出会うことの出来ないきっかけも、ほんの少しの自分の選択と行動でその道は何倍にも広がっていく。別にそこまで興味を持てない海外に行けなくたってすぐそばにだってあるだろう。

そしてそれらのきっかけを諦めない大人たちがより増やしていけたら、彼ら彼女らにとって未来をより大きく照らす灯台となるだろう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする