海から持ち帰った僕の財宝

僕が船を出す理由は「この国から自殺を減らすため」だが、海賊をやる理由は宝物を持ち帰るためだ。

僕の中の海賊。自分も含めた出会った人々の狭い価値観を壊し、仲間や知らなかったことという宝物を世界の海から持ち帰ること。

そんな戦利品の一部を今日は紹介したい。

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僕にとっての財宝

昔から欲しかったものがある。それが白ひげのオヤジと同じ夢である「家族」だ。

正確には家族のように大事に出来る人々との繋がり。だから僕は兄弟分や、オヤジ、ママ的な人が多い。

そんな人々よりいただいた寄せ書きは、今でも大事に持っている宝物だ。

これには本当に毎回励まされる。自分が忘れてたこと、大事にしてきたことも再確認させてもらえると同時に、その時にタイムスリップさせてもらえるほどありがたいものだ。僕が海に出てからの10年あまり、知らず知らずのうちに自分は欲しいものを手に入れていた。

そこには喧嘩もあり、それでも共に学び、気付き、苦楽を共にしてきた時間がかけがえのないもにさせてくれる。

それは全く予想もつかない副産物。何かを選び抜いてきた人の選択の交差点。それらを得ることが出来る人は、出来ないことがあっても、自分と人と、そして世界と向き合ってきたことの賜だろう。そしてまたそれを陸で繋げられるのもまた日頃の行いで、嬉しいものもあれば耳が痛いものもある。

そんな宝物が見るかれば幸いだ。

けれどもどうすればそれらが手にはいるのか。これが一つせっかく見付けた宝箱を空ける鍵になってくる。

財宝の鍵である宿題

まず、船に乗る前に仲良くなった仲間達に課す宿題がある。

それは、今の段階でなんでそれを選び、自分がどのようなものを欲しているかという「やりたいこと」「なりたい自分」リストだ。

そもそも「自分がどういうものになりたくてそれを選んだのか」を忘れる人は滅茶いる。僕らで言うところの海の上だったり、その人が今居る職場や学校なんてのも正にそれだ。実際その場に立たされると人は初心を驚くほど忘れる生き物で、自分の来た道すら覚えていないことも多々ある。充分にそこを味わう間もなく、わかったようなツラして「自分にはもっと合う場所がある」と青い鳥症候群になっても永久にそんな場所は見つからない。

そうならないために、選んだ道に行く前に自分を整理しておくこと。

そしたらいつでも迷わない。そして出来ればそれを信頼している人に見せる。これはその人に対する宣言でもあるから、自ずと、嫌でも自分の目指すべき方向に近づけるようになる。そしてその人が道に迷っていたとしても、すぐに何を選ぶべきか思い出させてもらえる。

実はこんなに簡単なことを、僕自身しかり、人は見失ってしまったりするから不思議なものだ。それがその人の今持っている世界の器なんだと思う。だからそれを壊して広げたい。大事なものをこぼさないように、常に拡張工事。それでも人は愚かだから、何かを忘れる。けれども、肝心なところ、久々に合う気のいい仲間ほど、そういう相変わらずな自分を見付けてくれるのもまた事実。それすらシェアが出来てなければ悪い意味での変わらないという言葉を使われてしまうこともある。

おもしろいなあ。なんとなくそれは恐いけど、本当は全然ありがたいこと。

スクリーンの向こう側の世界

また、欠かせないのは憧れて止まない世界への扉をくぐっている方々である洋上ゲストとして乗船する国内外の著名人との繋がりだ。

作家、ジャーナリスト、ミュージシャン、映画監督、詩人、ルポライター、専門家、大学教授、社会学者、フォトジャーナリスト、芸能人、市民運動創設者、活動家、精神科医。まるで僕の知りたかったスクリーンの向こう側を創ってきたような人たちだ。

そもそもこういう方々に出くわすことすら難しいが、船の上なら出来るのだ。ここから得たものは計り知れない「知らなかっただけのきっかけ」の数々。

知る人ぞ知る「その道を生きる」方々だが、なにより皆さんから学んだのは世界の断片だけではなく、その戦い続ける姿勢、生き方そのものだ。

そもそも特別な人なんかいない。居るとしたら全員そうであるべきことのはず。

当たり前の話だが、皆さん普通の人間であること自体がもの凄く新鮮で、それだけでも世界が一気に近くなる。そしてそのリアルの中に入ったことでドバッと広がる。こんな事にすら僕らはボーダーラインを引かざるを得ないような世界に生きていると言うことにも気付かされる。それもまた大きな学びで、向こうもまたしかりなのだ。こんな人たちが居るんだと同じくらいの刺激を交換できる。

これもまた自分らが船で戦ってきたおかげで得た宝物であることは間違いない。

さらなる高見を求めて航海を続ける

どこを選んだって結局一緒。自分が求めていることを選び、それが出来るか出来ないか。

道半ば離れていった人もいる分、僕の目の前にはそれでも似たような光を目指して今日もそこに向かう同士達が居る。だから船を出す。心を込めて準備したものがギャングウェイを渡り、港から船に大事に積み込まれる。その想いを胸に、今日も誰かとハグをする。

万能薬や全てを切り裂けるソードなんて無いけど、そこには人間が居るのだから、時に歯がゆくて当然で、だからこその通じ合った時の為の笑みが残る。

海を知らなければ、人を知らなければ感じられなかったこの世界の財宝の一角。

いつか巡り会えたら聴いてみたい。

「貴方は何を求めて生きてるんだろう?」。

僕が集めているのは、そういうものだ。

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